初夏はマダニが最も活動する季節だ。そして、このマダニは時に重篤な症状を引き起こす病気を媒介することがある。リスクから身を守るにはどうすればいいのか。
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スペインから旅行で日本を訪れた20代の女性は、奈良公園でシカをなでた。観光客がよくするように手を差し出し、人懐こいシカの柔らかな毛並みに触れた――。
数日後、帰国した女性は体調を崩す。報道によると、最初は風邪のような発熱だったが、倦怠感は日に日に強くなり、関節の痛みで歩くのもつらくなった。腕や足に力が入りにくくなり、鏡の前で笑おうとしても片側の口角が上がらない。
医師から告げられた病名は、マダニが媒介する感染症、ライム病だった。どこでマダニに刺されたのかを特定することはできないが、「日本旅行後に発症した」という経緯は、昨年から今年にかけて、スペイン語圏のメディアで大きく報じられた。
このスペイン人女性のケースは、マダニによる感染症が「山奥の話」ではなく、観光地や市街地でも起こりうることを示した。奈良公園では、園内の掲示などでマダニへの注意を呼びかけており、観光客にシカへむやみに触れないよう促している。
実際、マダニ感染症は遠い話ではない。EXILEのATSUSHIさんが2023年にライム病を公表し、神経症状を含む重い体調不良に悩まされたことを明かしている。
■市街地にも広がるマダニ
いったい何が起こっているのか。
「背景のひとつに野生動物の行動範囲の変化があると思います」と、マダニ研究者で作新学院大学短期大学部(栃木県)講師の森嶋佳織さんは言う。
シカが多い地域にはマダニも多い。シカ以外にも、アライグマや、タヌキ、ネズミなどの中型・小型動物が里山から市街地へ侵入することにより、マダニの分布域が広がっている可能性があるという。
たとえば、アライグマは東京都の区部でも定着が進んでいる。
「アライグマには特に多くのマダニが付着していることを日本獣医生命科学大学が報告しています。こうした野生動物と共に、マダニも市街地に入ってきていると考えられます」(森嶋さん、以下同)
犬や猫などのペットがマダニを持ち帰るケースも、決して珍しくない。
マダニの行動は「待ち伏せ型」だ。葉の裏などにじっと潜み、動物が発する二酸化炭素や体温を感知して動き出す。
「ササの葉をめくると、裏にマダニがついていることがあります。調査でやぶに入ったあと、衣服の表面を粘着ローラーで掃除すると、10匹以上ついていたこともあります」
引用元:Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/0d23f681a67e8d2844a25adfaa6eae2e083f2663
